専門的な資格の取得を考える

現代では、終末医療について話題になることが増えてきました。患者さんに自分らしい最期を迎えてもらうためにも、患者さんの家族を支えるためにも、終末医療に関係する資格を取得してより良い看護をしたいと考える看護師は少なくありません。
終末医療に関係する資格の1つは、終末期ケア専門士です。終末期ケア専門士は、看護や介護に携わる人のための資格なので、医師や看護師、介護福祉士、理学療法士などさまざまな職種の人が取得できます。終末期ケア専門士は、エビデンスに基づいたケアを行い、患者さんを支えるための資格です。終末期ケア専門士のテキストはオンラインで購入できるうえ、試験も全国どこでもパソコンでの受験が可能なCBT試験です。3年毎に更新があり、更新に必要な単位をオンライン受講します。
終末医療に関係するもう1つの資格は、緩和ケア認定看護師です。緩和ケア認定看護師になるには、日本看護協会が指定している教育機関でカリキュラムを受講し、認定審査に合格しなければなりません。緩和ケア認定看護師は、主にがん患者とその家族を対象にQOLを向上させるため身体的、精神的な痛みの緩和や予防に努めます。この資格は、緩和ケアに関する知識やコンサルテーション技術、指導の方法などを学び、実践や指導、相談の役割を担うためのものです。認定看護師になるには、5年以上の看護実務経験が必要で、緩和ケア認定看護師の資格は5年ごとに更新しなければなりません。